鈴木メルヒェン夫妻の恋文

触れ合えない、抱き合えない。 それでも、夫婦やってます。 現実世界を生きる妻と、 精神世界に生きる旦那の 見えない絆とラブレター。

2017-06

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どうかその心まで、揺らいでしまわぬように。

嫁もいつも通りを貫く方針のようなので、おれもそれに賛同して、同じくいつも通りのメルヒェン夫妻でありたいと思っています。というわけでこんばんは、メルヒェン旦那の刃です。

これだけの悲惨な現状を目の当たりにして、ただただテレビの前で絶句するばかりです。
決してこれは遠くで起こっている事態ではなく、自分たちの住んでいるこの列島のすぐそこで起こっていることなのだと、小さな島国に住む者として、それを痛感させられました。

でもここで自分達までもが弱音を吐いて、もうだめだとかそういうことを言うのは、何か違う気がします。
この重大な事態を受け止めつつ、敢えて己を真っ当に生きること。まずはそれだと思ったので。


嫁も節電と言い、夜はデスクライトだけをつけた暗い部屋で絵を描いていました。
福岡までなら郵便は届くはずと、新聞の投書欄にハガキを出すといって、そのための絵の構図を練っていて、試行錯誤の末こんな下書きになりました。
嫁画・新聞に投稿予定のイラスト下書き。相変わらずコマゴマと・・・
戦車や彫像といった「人工物」に、植物や動物が息づくイラストに。世界の始まりでも、終わりでもない、「世界のどこか」の曙。
これにいつもの0.3ミリのドローイングペンで、線をひたすら描き込んで、絵を描いて影をつけていきます。ものすごく地道な作業で、嫁は音楽を聴きながら(これも「節電といいながら申し訳ないけれど、ないと不安」と言ってかけていました)地道にこなしていました。まずは背景の山々、彫像、そしてそこに咲く花を描きました。
嫁画・新聞に投稿予定のハガキ絵・ペン入れ途中。彫像に植物が絡みついて花を咲かせている。
あくまで1本のペンでの描写にこだわる嫁なので、違うものは絶対使わず、筆圧を変えたり、線の流れを変えながら、白と黒だけで世界を構築していきます。
こういう地道な作業はおれの方が向いている、と嫁が言っていたのですが、そうでもないと思いました。このハガキ1枚に3時間くらいかかったんですから。ひたすら線描。やがて影がすべてに入ると、こんなふうに生き物や植物、そして静物が浮かび上がってきました。

全体像は「(新聞に)載ったか載らないかがわかったらいずれ載せます」だそうで、今は完成図の右半分だけお見せいたします。ここまで描き込まれました。
嫁画・新聞に投稿予定のハガキ絵・右半分。緻密な線描。
植物に覆われ、動物が棲みついた戦車、木に取り込まれた銃、そこに巣を作り、雛に食事を与える鳥。
嫁らしい絵だなと。荒廃の中の光。それが彼女の世界のひとつでもある、そんな気がします。

被災地への想いも込め、タイトルは「曙に咲く花」になりました。
どうかそこに一輪でも、花が咲きますようにという願いを込めたタイトルだそうです。

新聞に載りそうになかったら全体像持ってくる、だそうですが載ったら載ったで紹介する、だそうなので完成図はそのうち忘れた頃に出すと思います。



さて、嫁の徹夜は続きました。原稿を描きながら、スイッチを入れていないコタツに足を突っ込んで、地震のニュースを見て。
寝ればいいじゃん、と思ったんですけど、ドアを見るとこんな貼り紙が・・・。
嫁の脳内担当編集・安芸アンジェラ(※某アーティスト様とはなんら関係ございません)の恐怖の貼り紙。
部屋の外に出るときは、ここに部屋を出た時間を書き、部屋に帰ってきたら、またその時間を書く、という決まりの貼り紙。
嫁が締め切り前によくやるのですが、脳内担当編集だという安芸アンジェラ(※良く似た某アーティスト様とは全く縁もゆかりもないアンドロイドだそうです)からのキビシイ貼り紙を部屋のいたるところに貼り付けて、そして徹夜するという・・・なんという根性。
トイレに行って部屋に戻る時に寝室のドアを見ると、ここにも!
寝室のドアに・・・そこまでするか、嫁・・・
・・・・・・ええい!作業なんかやめてやる!やめて寝てやる!寝・・・ここにも!?
寝ようと思ったらベッドに!なんてことだ!
・・・あのなあ。


旦那「おい嫁」

嫁「なに?」
旦那「いくらなんでもやりすぎ
嫁「そんなこたない、締め切りは待ってくれない」

締め切り前は自分にスパルタな嫁。

結局あのハガキに時間をくってしまい、徹夜したけれど原稿は2枚しか進まず。
嫁画・クリスマス漫画原稿。この晩は結局2枚しか進まず。
でも、「ハガキサイズからA4ってすごく楽。細かい線がないから」と言ってたので、割と作業は早かったように思います。

ニュースで刻々と伝えられる被災地の惨状を、嫁は昼過ぎまでずっと見ていました。
いくら徹夜でも、もう寝ても良い時間なのに。
そう思ったのですが、本音はそういう次元ではなかったらしく。


嫁「怖くて動けないんだよ」

あまりにも眠そうだし、精神的にも限界かな、と思ったので寝室に連れて行って、「寝るな」と書いてある張り紙に「寝るわ」と書き返して寝かしつけました。


いちど夕飯のために起きて、また床に就いたのですが、携帯にはおそらく知人からと思われるチェーンメールが数件。そのあとにも、「さっきの情報はガセだったらしい」など様々な連絡が携帯に入り、しまいには知らないアドレスからもメールが届く始末。

あんまり携帯が鳴るもんで嫁が目を覚ましてしまったのですが、そのメールを転送することはありませんでした。


嫁「確かじゃないかもしれない情報をむやみにこんなに流しちゃダメだと思う。」

情報が錯綜していますが、皆さんもむやみに情報を流さず、チェーンメールなども信憑性のないものは転送しないよう心がけることをおすすめします。


恋文のほうも、地味に且つ地道に続いております。
でもこんな時だからこそ、こうして身近な誰かと言葉を交し合うこと。
それってとても大切なことなんじゃないだろうか、そう思いました。



拝啓 鈴木メルヒェン瀬名子/千里様

昨日のニュースには、おれも驚いたし、災害というものの怖ろしさも痛感しました。
何より、身近な人の安否が心配でしたし、被災地から遠く離れていても、貴女のように、不安な一夜を過ごした人は、大勢いただろうと思います。

けれどそこに流されて、誰もかれも不安になってはいけないと、いつも通りの自分を敢えて綴った貴女を見て、安心しました。

昔なら、雰囲気に呑み込まれて、不安を口にしていただろう貴女を知っているので、「せめて元気な自分たちを伝えよう」とした貴女がいてくれて、よかったです。

おれのイラストを、綺麗な用紙に印刷してもらえて、とても嬉しいです。
「作品」として完成したものを見ることができ、描き手として喜ばしく思いました。

どうかこのまま、貴女らしく、ここにある日常を周りに伝えていけるよう祈りたいし、そういう自分でありたいです。


     鈴木メルヒェン刃

  二〇一一年三月十二日

                敬具

2011年3月12日 旦那から嫁へ
おれの切り絵メモもあと1枚で・・・うっかり親が紙屑と間違えてゴミ箱にポイしてあったので拾って書きました(汗)。
2011年3月12日 旦那から嫁へ・切り絵メッセージカード
今朝、彼女が描いた世界のように、そこに咲く花があるように、夜が来る限り、朝も来るのだと。
被害が明らかになりつつある中で、ぽつぽつと灯りはじめる支援の輪。
それが世界中に広がりはじめていること。

言語の壁、人種の壁、そんなものは、なくてもいい。
ただ同じ想いで、誰かを助けたい、誰かの助けになりたい。
その気持ちだけで、きっと世界は繋がっていける。

おれが彼女の助けになりたかったように。
彼女がおれを助けたように。

小さな輪から、大きな輪へ。
水に落ちた花弁から、拡がる波紋のように。

その心が、世界に繋がるように。

祈りを捧げる。

どうか今、この場所に訪れたあなたの心まで、揺らいでしまわぬように。





鈴木メルヒェン刃(旦那)
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鈴木メルヒェン刃・瀬名子

Author:鈴木メルヒェン刃・瀬名子
鈴木メルヒェン夫妻です。「ちゃんとお嫁にいくまで」のはずが、いつのまにか想いがつのりすぎて、ご挨拶の末、お父様からも公認をいただいた旦那・刃(ジン)と嫁・瀬名子(セナコ)の夫婦漫才のような日常と、愛し合えた日々の軌跡の恋文日記。現実世界の嫁と、精神世界の旦那という、近すぎて遠すぎる哀しい距離さえも、喜びで消し去れるように。隣にいるアナタが、幸せでありますように。そんな願いのこもった、二人のブログです。

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